2005年11月22日

腹が減っては上棟できぬ


jyoto.jpg「上棟式は、今は、ほとんどしないですよ」と、建築家さん。

「いやあの、なにもモチを巻こうとかいうわけではないので、気持ちだけでも…」
「地鎮祭は、もし工事中に何かあったらということで、やりますけれどね、上棟式は…」
「いやあの、そんなに儀式ばっていろいろとやろうというわけではなくて、大工さんにちょっと食べてもらったりぐらいで…」
「結局、昔と違って、大工さんは会社組織になっちゃってるということなんですよね」

昔は、職人さんといえば、若い人は見習いで、先輩のお手伝いをさせていただいて、技を習得していたものでした。お給料などというものを、さしてもらうわけでもなく、むしろ先輩にタダ同然で教えてもらっているのだから、ありがたく思いなさい。そういうものでした。だから、若い見習いの人たちは、お腹がすいても思う存分食べるお金がなかなかありません。上棟のときぐらいお腹いっぱい食べなければもちません。そう思っていました。
かくいうかあちゃんも、仕事を始めたばかりの頃は、先輩のお手伝いからで、タダ働き同然でしたから。
でも、今は、そうだよね、大工さんといっても会社員だったりして、それなりにお給料をもらってたりするわけだし。今の時代、上棟式をするのも、若い人にとっては面倒なことだったりするのかもしれないなぁ…。会社の宴会より、彼女が待ってる家に早く帰りたかったりするのかもしれないしね。

設計の最初のころ、地鎮祭と上棟式をどうするかを建築家さんと打ち合わせしました。
上棟式をしないことになっていました。
でも、家の柱が立ち始めると、それでは、やっぱり、なにかが足りていないような気がします。

人が人の力でつくっているんだから。

近所にある時々お願いしている仕出屋さんにお弁当を頼もうと思います。ところが、上棟の日は休み! じゃあ、時々行くお寿司屋さんは? そこも休み! あぁ! 頼めるところがない! どこもかしこもお休み!
とうちゃんがいろいろな店のメニューを見て言います。「ケータリングの弁当屋さんでいいんじゃないのかなぁ…。この、サワラの西京焼の入ってる…」。あのね。丸の内のOLのランチじゃないんだからさ、そんなヘルシーなの出してどうすんの。肉体労働してるんだから、もっと、こってり~! どっさり~! してなきゃダメだって。まったくもう、わかってないなぁ。

その日開いているところで適当そうなところといえば、もうファミレスしかありません。でもファミレスも時代の流れに素直で松花堂弁当系ばかりです。行けるだけのファミレスを奔走します。あぁもうバーミヤンだ! ところがお店で注文しようとすると、「宅配は受け付けていません」と、電話番号の載ったチラシを冷たく渡されます。ファミレスって融通きかないなぁ…。電話電話。電話すると、「大量なので、在庫を確認しないと…」。あ゛あ゛~も~。食べ物売って商売してるんだから、在庫がないだの言わずにどーんと持ってこ~い!!

かくして、山のように、中華のお弁当が、上棟された家に届き、あとは大工さんたちで食べてもらうなりお持ち帰りするなりしてもらうことに。
上棟するのって、力仕事で、お腹が減るよね。


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コメント[6]

おっ!建前おめでとうございます。
僕も上棟式は大好きで、自分はお祭りと勘違いしています。笑
お酒飲むぞーって感じ(^-^)笑

しかもクライアントには1日仕事を休ませて
建前を見てもらうようにしています。
迷惑なヤツですが、絶対に思い出に残るはずと思ってるんです。

でもこれからは進んでいるのかわからないような工事がおおいんですよね…(^-^;

hinataさん、ありがとうございます。

ほんとに、見られるものなら、基礎のところからすべて組み上がっていくのを見たかったです。仕事は休めても、育児は休めないんですよね。ちょろちょろと動き回る2歳児を連れていては、見ていることはできなかったですね…。ただ邪魔になるだけですし…。
建前を見ておくようにって、勧められるの、いいですね。
よーし、もしまた家を建てたら、そのときはきっと1日じゅう見るぞー!

わぁー!!ずいぶんと出来上がったんですねぇ~!!
すごいすごーい!なんだかワクワクしますねww
年末とかには入居ですか??そんなに早くないか・・・
上棟式って今はやらないんですねぇ・・・
でも、やっぱり気持ちって大切ですもんね、私も建てるときは建ててもらうヒトへ感謝とお願い(ちゃんと建ててねって意味で)を込めてなにかやりたいと思いマース。

上棟おめでとうございます。
最近は、ハウスメーカーの影響で上棟式を省略するケースが世間的に主流になっているようですね。
また、職人さんが自動車で移動することも多いので、お酒は避けたいところです。
反面、一生一度の家づくりということで、『家族の想い出づくり』の側面もあるので、東京町家では積極的に上棟式を行っています。
ここまでがんばってくれた頭(鳶)に感謝し、棟梁を紹介する重要な機能も併せ持ちます。
また、ものづくりする人は、すまい手の姿をイメージできると、細かなところに気が廻ります。あそこの奥さんは背が低いからこうしておこうとか。
儀式というよりも、交流のイベントと捉えて行うのが今風かと思います。
操作ミスでTB沢山してしまいました。お手数ですが削除をお願いします。

りこっちさん、ありがとうございます。

年末は、さすがにムリですね…。
上棟式は、今は、必ずしもやらないというわけでなくて…と説明しようと思っていたら、東京町家さんが、そのあたりをコメントしてくださっていました。

田舎のほうだと、ある種の世間体とか見栄とかで上棟式をしたり、しなければならなかったりするかもしれませんけれど、なにぶん都会なので、家の建つ場所に応じた、今の時代の上棟式は、なにかの形でできるといいように思います。

ちなみに、お茶やお菓子を持ってこまめに見にいったりとかもしています。いろいろと、建築中のかかわりの形はあるでしょうね。

東京町家さん、ありがとうございます。
ちょっと孤独な上棟だったので、コメントをいただいて、なんだか嬉しいです。
実際に建ててみると、やっぱり、区切り区切りの儀式というのは、あった方がいいですね。もともと儀式ばったものは好きではないのですけれども、その儀式の意味合いを東京町家さんがおっしゃられるように考えなおすと、必要なものなのだろうと思います。

子どもが小さいので、上棟式をしたとしても参加は難しかったのは現実なのですけれども、もし、子どもが大きくなって、その意味がわかる年齢になったときに、そのような機会があれば、経験させてあげたいと思います。心に残るということは、大事なことですね。

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