古いことの価値
ユニットを組み立てていけば出来上がる家もある。
あらかじめ決まったサイズのキットになっている、無垢材をうまく断熱材と一体化させたパネルにしているものもある。シンプルで素材を感じる家になりそうだ。そういうものを利用してみる方法もある。壁で支える家になるので地震にも強い。工期も短かいようだ。柱を少なくすることができるので、見通しのきく家になる。子どもたちに目が届くようになる。子どもたちの成長に合わせて仕切ることも簡単だ。
しかし、「狭小地なので、在来工法で建てた方がよいのではないか」とのアドバイスをE社のS社長からいただく。用意されたキットにうまく土地がはまればよいのだろうが、土地にユニットを合わせるとなると無駄な部分が出て割高にもなってしまうのだ。大草原にポンと建てたりするのにはキットで組み立てる家が向いているのだろう。建ぺい率をなんとか稼ごうという家は、やはりオーダーメイドということになってくるのだろう。そうなるとE社に建てていただくということは難しそうだ。
すると、建築家さんに入っていただくということになるのだろうか? 設計事務所にお願いするということになるのだろうか? 腕のある大工さんに建てていただくのだろうか? それはひとつの憧れではあるけれど…。
それにしても、土地に乗っていた築30余年の建物が増築をしていなければよさげだったのにと少々悔やまれる。増築をしたところからの雨漏りがもとで、家が傷んでしまうことになった。木目の細かい柱がいい色になっていたのに。古いことの意味をいうものを、つくづく考える。古いということは、それだけの間、何も変わらずに、守られてきたということなのだ。人に。
そして、これから、自分たち一家は、何十年かかけて、守られた「古い家」を、つくれるのだろうか?
一度、古さを味にしてみたかった。
RealTokyoEstate-東京R不動産-
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